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兵庫県の空き家活用支援事業とは?対象になる空き家の条件と申請の流れを一級建築士が解説

この記事では「所有している空き家をリフォームで住めるようにしたい」「兵庫県で空き家を活用した補助金があると聞いたので詳しく知りたい」という方に向けて、以下の内容を解説します。

記事の最後に、自治体の紹介ページや市独自に補助制度を設けている所をまとめました。空き家の住所が対象エリア外であったとしても、市独自の制度は利用できる可能性があります。

ぜひ最後までご覧ください。

※本記事では、兵庫県の空き家活用支援事業における住宅型に絞って解説します。

事業所型、地域交流拠点型、学生シェアハウスタイプについては県の公式HPをご覧ください。

兵庫県の空き家活用支援事業とは?概要を解説

兵庫県の空き家活用支援事業は兵庫県が独自に設けている制度です。

令和8年度は予算に達しており終了しておりますが、引き続き令和9年度も設けられると考えられます。

毎年、2〜3月頃に次年度の内容が発表されますので、本記事では令和8年度の情報に基づいて解説します。

空き家活用支援事業の主な内容について

昨今、全国で空き家が問題となっています。そこで、兵庫県は独自制度として空き家を居住用に改修したり、事業所や地域の交流拠点として改修する場合にその費用の一部を支援する制度を設けています。

それが本記事で取り扱う「兵庫県の空き家活用支援事業」の概要です。

対象者と対象エリアについて

では兵庫県内にある空き家であれば何でも本制度を利用できるのかというと、そうではありません。

以下の通り、本制度を利用してリフォーム等の費用を支援してもらうには一定の条件に合致している必要があります。

対象者空き家を住宅、事業所又は地域交流拠点(以下「住宅等」という。)として活用するために改修する者。

ただし、改修後10年以上住宅等として活用する場合に限る。
対象エリア神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市以外の区域(一部例外あり) 市街化区域以外の区域

対象エリアについては、細かで煩雑なルールがあるので後ほど詳しく解説します。

特に気に掛けるポイントは「改修後10年以上住宅等として活用する場合に限る。」という制約です。

このルールに則ると、以下のようなことは行えません。

・販売を目的とした空き家の改修

・改修後、10年未満の利用(再度空き家になる等)

これらに抵触すると最悪の場合、補助金の返還を求められる可能性があります。

空き家の改修後はご自身や家族等の身内が住むといったシンプルな活用が良いでしょう。

また、何をもって空き家とするかも細かな定義があります。空き家の定義も後ほど触れます。

補助対象の経費と金額について

兵庫県の公式ホームページでは、対象となる経費について「空き家を住宅等として活用するため、機能回復又は設備改善に必要な工事に要する費用」と定義されています。

工事に要する費用としている点がポイントでして、例えば以下のような費用は必要であったとしても本事業の補助対象外です。

・専門家による事前調査やインスペクション(診断)の費用

・設計士や建築士に支払う設計料

・外構工事に要する費用

・高効率給湯器の購入費用

・その他置き型設備(家具・照明・家電)

上記が必要となる場合は、その分は自己負担として行うことは可能です。

また、補助額自体にも上限があります。

空き家の活用タイプによって補助額が異なり、最も用途として多いであろう住宅の場合は以下の通り対象経費の範囲によって補助額が異なります。

住宅型(一般タイプ)

対象経費の範囲補助額
100万円以上〜150万円未満40万円
150万円以上〜200万円未満60万円
200万円以上〜250万円未満75万円
250万円以上〜300万円未満90万円
300万円以上100万円(上限)

住宅型(若年・子育て世帯タイプ)

対象経費の範囲補助額
100万円以上〜150万円未満60万円
150万円以上〜200万円未満85万円
200万円以上〜250万円未満110万円
250万円以上〜300万円未満135万円
300万円以上150万円(上限)

※若年世帯の定義:交付申請時に夫婦の満年齢合計が80歳未満

申請スケジュールについて

年度ごとにやや変更されることがありますが、兵庫県の空き家活用支援事業のスケジュールは主に以下の通りです。

  1. 申請受付の開始:4月中旬頃
  2. 申請受付期限:12月下旬頃(ただし、予算上限で早期終了)

毎年度、先着順で実施されており、予算に達した時点で早期に受付終了となります。

もし交付決定となった場合は、翌年の3月31日までに工事と支払いを完了させ、実績報告書の提出とそれに合格することで補助金が支払われます。

交付決定後に工事着工。支払いを終えてから実績報告(請求)を行い、その後の検査を経て補助金が交付されるため、工事費用は一旦施主側で全額(またはローンで)立て替える必要がある点に注意が必要です。

ココがポイント

対象は主に都市部以外のエリアです。毎年4月頃に先着順で受付開始となるため、早めの準備が重要です。

兵庫県の空き家活用支援事業の申請に向けたチェックポイント

「来年度はぜひ空き家活用支援事業を活用したい」という方向けに、今からでもできる空き家のチェックポイントを解説します。

当補助金の申請は先着順であるため、次年度の受付がスタートされた時点でなるべく早く申請できる準備を整えておくとよいでしょう。

1.建物が空き家活用支援事業の対象外エリアでないか

まず真っ先に確認しておきたいのは、空き家の住所です。

前述した通り、兵庫県の空き家活用支援事業では対象エリアが細かく決められており、対象エリア内に所在する建物であることが必須条件です。

主な対象エリアの条件は3つあります。

  1. 五大市(神戸市・姫路市・尼崎市・西宮市・明石市)に該当しないこと
  2. 市街化区域に該当しないこと
  3. 災害の危険区域に該当しないこと

上記を基本ルールとしながら例えば、姫路市の旧香寺町・安富町・夢前町・家島町にある空き家は対象である等の例外がいくつもあります。

まずは、自治体や行政に空き家の住所を伝え、対象エリアであるかどうかを聞くのがよいでしょう。

兵庫県の空き家活用支援事業対応エリア早見表

エリア補助対象かどうか
小野市・加東市・西脇市・加西市・三木市・加古川市・高砂市対象(ただし、市街化区域を除く)
姫路市の旧香寺町、加東市の旧滝野町、たつの市の旧新宮町・揖保川町・御津町の市街化区域例外として対象
神戸市、姫路市(旧4町除く)、尼崎市、西宮市、明石市原則対象外

※全エリアを網羅しているわけではありません

2.建物が支援事業の要件を満たしているか

兵庫県の空き家活用支援事業では、その名の通り空き家を活用することを促進させる事業です。

では「空き家」とは具体的にどのような状態を指すのか。

以下の5つの条件のすべてに該当する必要があります。

  1. 一戸建ての住宅の空き家または共同住宅の空き住戸であること
  2. 交付申請時点において、居住等で使われていない住宅であること
  3. 交付申請時点において、空き家期間が6ヶ月以上であること。または空き家バンクに登録されていること(登録がある場合、6ヶ月未満も可)
  4. 築20年以上が経過していること
  5. 台所、浴室、便所の水回り設備のいずれかが10年以上更新されていないこと

上記のうち、1つでも満たさない項目があれば申請できませんので注意してください。

3.建物が耐震性能を有しているか

空き家自体が元々基準値以上の耐震性能を有しているか、改修後に一定の耐震性能を有することが条件として明記されています。

旧耐震基準である空き家や過去に被災している建物である場合、耐震性能を確保できていない可能性が高いです。

施工する工務店や建設会社による耐震工事が別途必要でしょう。

現在の空き家がどの程度の耐震基準であるか、基準を満たしていない場合にどの程度の工事が必要かは専門家の判断が必要です。

施工を依頼する会社に診断や現地調査をお願いしましょう。

4.改修後の活用方法と依頼業者の目処がたっているか

兵庫県の空き家活用支援事業を利用して改修した場合、その後10年以上は住宅等として活用する必要があります。

売却や人に譲ることを前提とした補助金の利用はできません。

例えば「相続した家を本事業で改修して他者に売る」といった目的には使えませんので、注意してください。

また、前述したような耐震性能や改修の規模を決めるにあたり、専門家による診断や事前見積がほとんど必須です。

住宅関係の補助金は先着順のものが大半ですので、新年度になってから業者を探していては間に合うかどうかわかりません。

なるべく早く依頼業者の目処を決め、現地調査や診断・概算見積をお願いするようにしましょう。

ココがポイント

申請要件は厳格です。受付開始に乗り遅れないよう、事前の専門家による現地調査と見積もりが不可欠です。

兵庫県の空き家活用支援事業で補助が受けられなくなる3つのケース

最後に気をつけておきたいポイントとして、兵庫県の空き家活用支援事業を活用できなくなってしまうケースを3つ解説します。

事前にこれらのケースを把握しておくことで「交付決定されたのに補助金がもらえなかった」というトラブルを未然に防ぐことができます。

1.交付決定の前に着工すると補助が受けられない

兵庫県の空き家活用支援事業の交付決定の前に着工してしまうと、補助が受けられなくなってしまいます。

主な流れは「申請」「交付決定」「工事請負契約」「着工」の順番ですので、フライングして交付決定前に工事を始めてしまうのはNGです。

また、工事請負契約者・工事代金の領収書の宛名は申請者と同一である必要があるため、代理人等を立てることもできません。

2.市街化調整区域は都市計画法の許可がないと申請できない

市街化調整区域とは、自然を保全する必要がある等、原則として建物の新築・建て替えができないエリアのことです。

もし空き家が市街化調整区域にある場合、都市計画法に基づく許可が必要です。

許可に関する手続き完了後ではないと申請自体ができません。

許可に関しては、各自治体で担当部署が担っていることが一般的です。

これら一連の手続きは難航することも珍しくないため、もし空き家が市街化調整区域にある場合は補助金申請の半年前を目安に動き出しておくのがよいでしょう。

3.年度内に工事と支払いが終わらないと交付されない

令和8年度に申請をし交付決定を受けたものについては、令和9年3月31日までに改修工事の実施と工事代金の支払いまですべて完了させている必要があります。

申請が遅れても年度内という締切は変わらないため、大規模な改修を行う場合は着工・完工時期を事前に見定めておきましょう。

極端な例ですが、仮に12月に交付決定がされたとすると3ヶ月で工事から支払いまでを完了させる必要があります。

依頼する業者と密にコミュニケーションをとり、余裕を持ったスケジュールを立ててもらうようにしてください。

着工は必ず交付決定後に行いましょう。また、工事から支払いまでを申請年度内に完結させる必要があります。

ココがポイント

着工は必ず交付決定後に行いましょう。また、工事から支払いまでを申請年度内に完結させる必要があります。

まとめ:兵庫県内の空き家問題は板井建設にご相談ください

「親の実家を相続したが税金だけ払っていて空き家である」「空き家を所有しているが長い間放置している」という声を様々な方からお聞きします。

弊社「板井建設」では、新築の注文住宅だけではなく、空き家のリフォームやリノベーションといった活用や建物の再生も得意としています。

もちろん、今回ご紹介したような補助金についても広く精通しています。

「まずは話だけでも聞いてみたい」という方は、無料の相談会をご活用ください。

兵庫県内の各自治体の空き家の改修・活用に関する参考ページ

今回ご紹介した「兵庫県の空き家活用支援事業」以外にも、兵庫県内の各自治体では空き家の改修や活用を目的とした工事を補助する制度があります。

対象外であった五大市(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市)の一部も市独自の制度があります。

なお、県と市の補助金・助成金制度は併用できない場合があります。

詳しい条件については各自治体にお問い合わせください。

神戸市 ・空き家の活用を応援します(制度一覧ページ):https://www.city.kobe.lg.jp/a94208/kurashi/sumai/jutaku/information/akiyaindex.html

・空き家活用応援制度:https://www.city.kobe.lg.jp/a94208/kurashi/sumai/jutaku/information/chiikiriyo.html

・建築家と協働した空き家活用:https://www.city.kobe.lg.jp/a94208/kurashi/sumai/jutaku/information/architect.html

明石市 ・明石市住宅リフォーム助成事業:https://www.city.akashi.lg.jp/sangyou/sangyou_ka/jyutakurifomu.html※空き家専用の制度ではありません

芦屋市 ・芦屋市空き家活用支援事業補助金:https://www.city.ashiya.lg.jp/juutaku/akiyakatuyousienjigyouhojyo.html

加古川市 ・空き家改修への補助制度について:https://www.city.kakogawa.lg.jp/soshikikarasagasu/tosi_kekaku/jyutaku/akiya_akichi/41061.html

高砂市 ・空き家活用支援事業:https://www.city.takasago.lg.jp/soshikikarasagasu/kenchikujutakuka/akiyataisaku/1454.html

西脇市 ・空き家の改修費補助:https://www.city.nishiwaki.lg.jp/iju/topics/20944.html

三木市 ・三木市古民家再生促進支援事業:https://www.city.miki.lg.jp/soshiki/40/58335.html

小野市 ・空き家の活用、改修補助事業等のご紹介:https://www.city.ono.hyogo.jp/soshikikarasagasu/chiikishinkobu_machizukurika/gyomuannai/7/11796.html

・空き家活用支援事業:https://www.city.ono.hyogo.jp/soshikikarasagasu/chiikishinkobu_machizukurika/gyomuannai/7/14611.html

加西市 ・空き家の改修費用を補助します:https://www.city.kasai.hyogo.jp/site/iju/27870.html

加東市 ・空家活用支援事業補助金について:https://www.city.kato.lg.jp/kakukanogoannai/toshiseibibu/toshiseisakuka/akiya/16588.html